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2024年7月22日 (月曜日)
【コース】
駐車場 (7:20) ~ 登山口 (7:30) ~ 林道分かれ 登山口(8:10) ~ 上段林道 (8:45) ~ 上段林道分かれ登山口 (9:00) ~ 中摩殿畑山山頂 (9:15) ~ 上段林道分かれ登山口 (9:45) ~ 上段林道 (9:55) ~ 林道分かれ登山口 (10:15) ~ 登山口 (10:35) ~ 駐車場 (10:40) / ~ 天の岩戸 (11:00) ~ 駐車場 (11:15)

(1)初めての山に胸は高まる

今日は一人で山に向かうことにした。
当初は国東半島の津波戸山を予定していたが、連日の暑さを考え、木陰の多い中摩殿畑山へ変更することにした。

すぐにLINEで皆に知らせたものの、数日経っても既読すらつかない。
どうやら暑さにまいっているらしい。
それなら、登る気のない連中を無理に誘っても仕方がないと思い、中止の連絡を送った。

すると今度はすぐに既読がつき、了解の返信が返ってきた。
まったく、現金な奴らだ。
もっと山登りに情熱を持つ仲間を募りたくなる。

中摩殿畑山の登山口は、道の駅ヤマクニの手前から田野尾川沿いの道を上った先にある。


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(2)村の奥には広い駐車場があった!

道はよく整備されており、途中から道幅こそ狭くなったものの、日本の山村でよく見かける、きちんと手入れされた穏やかな風景が続いていた。
ここが山の名にもなっている中摩地区なのか――そう思うと、どこか感慨深い。

駐車場にはちょうど7時に着いた。
車を降りると、ひんやりとした爽やかな風が頬を撫でていく。

まずは車の中で簡単に朝食を済ませ、近くの案内板に目を通した。
そこには「天の岩戸」の説明があり、ここから徒歩20分ほどの場所にあるらしい。
帰りに寄ってみよう――そう心に決めた。

(3)バス停?

駐車場から歩き始めると、ほどなくして数軒の人家が現れ、道端の表示板が目に入った。
近づいてみると、それはバス停だった。
一日わずか二便の時刻が記されている。

こんな山里まで路線を通し続けているその会社に、思わず拍手を送りたくなった。


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(4)ムクゲの花

遠くからもその姿は見えていた。
だが、近づくにつれて、朝の光を受けていっそう輝きを増していくのがわかった。
まるで目の前で息づき始めたように、光の中で輪郭がくっきりと浮かび上がっていた。

(5)振り返って見るとこんな景色だ!

この道を登ってきたのだ。
やはり、里山の風景は心を落ち着かせてくれる。


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(6)登山口となる!

この横に最後の人家があり、どうやらここが登山口のようだ。
というのも、これまでと同じような舗装された道が、この先から山道へと切り替わるように続いていた。

そばの案内板には、ブナの原生林のこと、そして山頂に祀られた龍王神についての説明が記されていた。

(7)整備された杉林

よく見ると、山肌を削って何段もの平地をつくり、石段でしっかりと固定した上に杉が植えられていた。
その姿に、中摩どんの畑山の一角を垣間見たような気がした。

きっと昔から、そして今も、この山を大切にしてきたのだろう。


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(8)天然のクーラー!

道の横を沢が流れているせいか、歩いているあいだ中ずっと冷たい風が吹き抜けてくる。
半袖の身にはその涼しさが心地いい。

(9)コンクリートの道が続く

道はよく整備されていて歩きやすいが、登山口からずっと登りが続く。
ときどきジグザグに歩きながら、足にかかる負担を少しでも和らげていく。

ここは焦らず、時間をかけて登るのがいい。
まわりには冷たい風が通り抜け、立ち止まればすぐに汗が引いていく。
山おろしなのか、あるいは下から吹き上げてくる風なのか――その涼しさが、黙って背中を押してくれる。


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(10)山からの水が道をおおう

沢をのぞき込むと、透明な水面の上をたくさんのアメンボウが跳ね回っていた。
アメンボウは里の水辺にいるものと思っていたので、山の沢にもいるのかと少し驚く。

冷たく澄んだ水の中では、水苔が柔らかく揺れ、心地よさそうに見えた。

(11)普通の道となる!

コンクリートの道がようやく終わった。
思っていた以上に長い距離だった。

しかし、景色はほとんど変わらず、相変わらず杉林がどこまでも続いている。


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(12)横合いからの道に出る

左手から伸びてきた横道に合流した。
要所要所に案内板が設置されていて、道筋がとても分かりやすい。

(13)再び、コンクリートの道

少し歩くと、再びコンクリートの道が現れた。
ここも変わらず登り坂だ。

地面には杉の葉がふんわりと散り敷かれ、足裏にやわらかく、歩きやすい。
慌てる必要はない。ゆっくりと、呼吸を整えながら進む。

冷たい風は相変わらず吹き続け、体をほどよく冷ましてくれる。


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(14)国道と見間違えるような道に出る!

下からガードレールが見えていたが、登りきると立派な道路に出た。
とはいえ、ここはただ横切るだけの場所で、向かい側にはすぐ次の登山口が続いていた。

(15)急斜が待っていた!

いよいよ、本格的な山道に入る気配がしてきた。
見上げれば、斜面は一段と険しさを増している。

それでも、とにかく上へ――ただそれだけを考えて足を運ぶ。


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(16)また、横合いからの道

険しい道を少し登ると、横合いから伸びてきた道に合流した。
思っていたほど疲れはなく、むしろ身体が軽い。

案内板の指し示す方向に従い、右へと進む。

(17)どこをどう行けば・・

この辺りから、道らしい道のない山の斜面になった。
とはいえ、よく目を凝らすと、ところどころに案内板が立ち、その先には赤い目印が見える。

目印までのあいだは、どこを通ってもよさそうな登りだ。
ただ、この一帯は苔が多く、足元が滑りやすい。
一歩一歩、慎重に足場を選びながら進んでいった。


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(18)尾根が見えるが方向は左!

同じような景色のまま急斜面が続くので、赤い目印だけを頼りに、ゆっくりと登っていく。
足元も周囲の風景も大きく変わらないが、その分、目印の存在が心強い。
焦らず、一歩ずつ。

(19)振り返るとこの傾斜

この登りが、今日の行程でいちばんの難所だ。
それでも、慎重に足場を選んで進めば、必ずたどり着ける。
焦らず、確かめるように一歩ずつ。


(19)

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(20)おーっ!上段に着いた

難所を抜け、案内板や赤い目印に従って先へ進むと、前方に尾根らしい明るい場所が見えてきた。
差し込む光が一気に視界を開き、胸の奥がふっと軽くなる。

あれほどきつかっただけに、一人で歓声をあげたくなるほどの達成感だった。
頂上は、もうすぐそこだと感じられた。

(21)上段には、再び林道が!

えーっ!と驚くばかりだ。
こんな上まで林道がある。
誰が切り開いた道なのかは知らないが、それでも、中摩どんの畑山、凄し。

(22)
(22)反対方向に道が見える

あちらはどうなっているのだろう。
逆方向だけれど、見ずにはいられない。

(23)下からの林道があった

行ってみると、そこはちょうど峠のような場所で、道はさらに下へと続いていた。
窪地になっているせいか、強い風が勢いよく吹き抜けていく。
半袖の身には、涼しいというよりむしろ肌寒いほどだ。

ここは本当に“天然クーラー”の山なのだろうか。
それとも、今日だけの特別な風なのか。
どちらにしても、この涼しさはありがたいものだった。


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(24)元に戻ると、道は先へ続いていた

車も通れそうなほど広い道だ。
しかし、この位置からは山頂の場所を見つけることができなかった。

 (25)えっ!下り?

道の突き当たりには、山崩れ発生予知施設――雨量観測のテレメータ装置が設置されていた。
そこから道は大きくカーブし、下りへと転じていく。
この地点に来て、ますます山頂の位置がつかめなくなってしまった。

 
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 (26)道は、まだ下へ!

心配になるほど道は下っていく。
どこかで道を間違えたのではないかと不安を抱えつつ進むと、山頂への表示板が現れ、その瞬間に胸のつかえがすっと消えた。

   
 (27)やっと、最後の登山口!

下り道の途中に、登山口を示す表示板が現れた。
いよいよ、ここからが最後のチャレンジだ。

 
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(28)
 (28)道はゆっくりとした登りだった

最後の山頂への道は直登を覚悟していたが、思いのほか穏やかな道でほっとした。
しかも、山頂への案内板まで設置されている。
これなら、迷う心配はない。

   
 (29)シャクナゲの先に山頂が見えた

シャクナゲの葉が目につき始め、その先に山頂の姿が現れた。
胸の奥から、本当の達成感が湧き上がってくる。
初めての山で山頂にたどり着くこの感激は、少し大げさに言えば、一生に一度の体験だ。
まさに、これこそが登山の醍醐味なのだろう。

 
(29)
   
 
(30)
 (30)最高の眺望だ!

ここからは、英彦山方面に広がる180度の景色を一望できた。
まさに、この眺めを見るためにここまで登ってきたのだと思うと、胸が満たされる。
大満足である。

重たいカメラをリュックに入れて担いできた甲斐もあり、しばらく夢中で撮影した。
そのあと、スマホで自撮りをして送ろうとしたが、圏外で叶わなかったのは少し残念だ。

かつては、この場所から英彦山に向けて雨乞いの祈りを捧げていたという。
隣の祠に祀られた雨乞いの神、龍王神に手を合わせ、ゆっくりと下山の途についた。

   
 (31)天の岩戸

下山して駐車場に戻ると、案内板にあった天の岩戸を目指した。
川を渡り、山を登り、転げ落ちた大岩が点在する沢をたどっていく。
それでも見つからず、半ば諦めて引き返そうとしたその時、草に隠れるように案内板が現れた。

そして、渓谷の山肌には確かに天の岩戸があった。

 

 最後に

年齢を重ねるほどに、時間はますます貴重なものになっていく。
暑い暑いと言いながらも、2024年の夏は刻一刻と過ぎていく。

思い立ったが吉日。
これからも積極的に山へ登ろうと思う。
すでに、心の中には二つ三つ、次に挑みたい山の姿が浮かんでいる。

下山後は耶馬渓の温泉に立ち寄り、川を眺めながら露天風呂に身を沈めた。
その静かな時間を味わい、心身ともに満たされて帰路についた。

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