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8月21日(金曜)
【コース】
大曲登山口(7:05)~すがもり避難小屋(8:20) ~ 三俣山西峰(9:20)~ 本峰(10:00)~ 南峰(10:20)~ すがもり避難小屋(12:00)~ 大曲登山口(13:10)
 
 
(1)長者原より三俣山を望む

今日は、奥に見える三俣山を目指して、久住に来た。
今回も単独登山だ。
手前の一段低い山を指山(ゆびやま)と言う。手を握りしめた時、一段低い親指の部分で、人差し指から小指までが三俣山だ。
三俣山には意外にも四つのピークがある。

(1)
   

(2)
(2)大曲登山口の駐車場に到着

七時に着いたが、車は数台しか止まっていない。
ミヤマキリシマや紅葉の季節ではなく、夏山登山はさほど混雑することはないのか?
いやおそらく、7月の豪雨による登山道の寸断ヶ所が多い為だろうと思われる。
既に止まっていた車から女性が一人下りて来て、慣れた様子で足早に山へ入っていった。
初めて大曲から入山するので、登山口がわからなかったが、助かった。
   
(3)登山口から少し入ると堰堤となる。

水は流れてなく、こちら側と向こう側にはしごがかかっていた。
登山道は、このはしごを通る。

(3)
   

(4)
(4)作業道路に出る。

作業道は山の奥へ向かっていた。
硫黄山へつながっていると思う。
正面に指山と三俣山の一部が見える。
右手には星生山の裾野がある。
左手は長者原で、後ろには黒岩山と泉水山がある。
(5)落石が道に散乱していた。

所々で道に石が散らばっていた。
前方には『諏蛾守(すがもり)越え』の看板が見え、そこから左に下りると長者原へ通じる。
長者原への道は豪雨の影響がもっとひどいようで、通行禁止となっていた。

(5)

(6)
(6)長い落石止めの鉄柵があった。

『ここより三百メーターは危険なため、立ち止まらず通り抜けるよう』という注意書きがあった。
これほどの設備は、登山者の為ではなく、砕石作業員のために作ったものだろう。
ありがたく通らせてもらう。
右手には、今にも落ちそうな岩が重なっていて、ここは足早に通り過ぎた。
(7)不覚にも白紐をくぐり舗装道を進むと通れなくなった。
途中、白い紐が張られていたのだが、地図アプリを信じてそのまま紐をくぐり進んで行くと、舗装道路の破損が激しくなり、最終的に進めなくなった。
仕方なくもう一度、紐の所に戻ると、堰堤に下りる道があり、そこを通って堰堤を渡るのが、現在の登山道となっていた。
時間をロスした。

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(8)
(8)堰堤を渡り再び道を誤り悪戦苦闘で登る。

渡った先の下手に、表示棒が立っており、ずっと下の方からも登山者が登って来ていた。
安心して再び地図アプリを出して進むが、ガレキの山となった。
上から見回すと、堰堤を渡ってきた登山者が、こちらではなく、一旦表示棒の方へ下りて行って、そこから違う方向に進んでいた。
あの辺りに道があるのだと予測できたが、ここまで来てもう戻りたくない。
方向は間違っていないのだ。
この上まで行けば道は開けるだろうと楽観的希望で進むと、壊れているが、広い作業用道路と思われる道に出た。
『ありがたい!』遠くを登っている登山者を優越感で眺めながら進んだ。
とは言え、私もここまで来るのに相当苦労している。
(9)歩いてきた道は今は使われてない危険な道だった。

作業用道路から登山道への合流地へ出ると、この道には白ひもが張られ、通れなくしていた。
すがもり峠から見れば、左側に進入禁止の×印があり、右には黄色い登山道の印が点々と石に書かれていた。
またもや不覚!

(9)向こうから歩いてきた。

(10)
(10)すがもり避難小屋に到着する。

目の前に三俣山がそびえている。
なんとも登りがいのありそうな山だ!
避難小屋の横にある慰霊の鐘を鳴らし、一息入れた後、登り始めた。
(11)振り向くと時折硫黄山の煙が見えた。

避難小屋の後ろに硫黄山がある。
最初に間違えて歩いた場所からも硫黄山の煙が見えていた。
風向きによって、煙の方向や量が変わる。
殺伐とした風景に硫黄山の煙がよく似合う。

(11)

(12)
(12)三俣山の西峰に到着する。

西峰の先には、緑の草地が広がっていた。
ミヤマキリシマが沢山あり、美しい花の景色を想像した。
山の上では風があり、日も陰って気持ちいい。
(13)道は次のピークへ続く

草で道が見えにくく、ここでは地図アプリが役に立った。
左側のピークが本峰で右手にはもう一つの小さなピーク(Ⅳ峰)がある。
これを入れると、三俣山には本西南北(峰)+1で五つのピークとなる。

(14)
(14)本峰に到着する。

ここが、三俣山の最高峰『本峰(1744.7m)』で、三角点もここにある。
下方に見える左側の小高い山が北峰だ。
そして、その下に広がる盆地が大鍋、小鍋と呼ばれている。
ここから北峰を通り大鍋小鍋の周りを一周するお鉢周り(おはちまわり)という秋の絶景コースがあるが、今日は南峰を目指す。
(15)南峰に到着する。

左手にお鉢周りのコースを見ながら南峰に向かった。
南峰に到着した頃、東側にガスが発生し大船山は見えなかった。
吉部から坊ガツルに向かった時、右手に大きく聳えていた山が、この山だったのだと思うと、感慨深いものがあった。

(15)南峰より本峰を望む
   
(16)下には法華院温泉が見えた。

下りてくるとガスも晴れ、左手が坊ガツルで真下に法華院温泉が見えた。
大船山も見えるが頂上付近には、まだガスがかかっている。
南峰から最初の西峰登り道に合流するコースで下りているが、道が草で見えなく、ここでも地図アプリ頼りで降りてきた。
傾斜がきつく、途中から合流地点までは登りとなり、次回来たときはこのコースは避けた方がいいと思った。
(17)無事、避難小屋に着き、下山する。

すがもり越えから下山方向を見ると、はっきりと登山道が黄色のペンキで記されていた。

 最後に
九重には何度か登っているが、今回のすがもり越えでは、また違った景色が見れた。
作業用道路から見た三俣山の険しい山腹の流石や、すがもり峠、硫黄山など、荒涼として人を寄せつけない姿がかえって神々しく思えた。
帰りの道を歩きながら、もう次回のコースを思い描いていた。
駐車場に着くと、一人登山の女性の車はなく、途中、後ろ姿さえも見えなかったことを振り返り、自分の無駄な歩きの多さを改めて反省した。
 
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