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5月28日 (土曜日)
【コース】map
牧ノ戸峠登山口(8:30)~ 黒岩山山頂(9:30)~ 黒岩山、泉水山別れ(9:40)~ 大辻崩れ別れ(10:15)~ 大辻崩れ(11:00)~ 大辻崩れ先(11:05)~ 昼食(11:40)~ 大辻崩れ別れ(11:55)~ 黒岩山、泉水山別れ(12:40)~ 牧ノ戸登山口(13:20)

(1)牧ノ戸峠に到着
この時期、当然、駐車場は満車。
路上駐車も場所取りで混雑していた。
ここは焦らず、交代でトイレに行き、その後、駐車できる所を探そうと思っていると、何やら後ろに停車中の車が出そうな様子。
直ぐにMに聞きに行ってもらい、出車の意向を確認して入れ替わりに駐車する。
思わぬ幸運だった。

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(2)スパイダーマンにしか見えない
Mは、北九州からずっとマスクを外さずに乗車していたが、山にもマスクを付けたまま登るつもりのようだ。
苦しくなるのは目に見えていたが、どこまでもつか、様子を見ることにした。
(3)道路を渡って進んだ道は別の方向だった
脇道に停めている車の多さに感心しながら進んで行く内に、徐々に黒岩山から外れ始めた。
今回も、道を間違えたようだ。
Mが「もどりましょうか?」と言うが、登山道は並行していてそう外れていないはずなので、樹木を突き切ることにした。

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(4)クマザサをかき分けやっと登山道へ
思ったより藪が深く、歩くのに苦労した。
「ボランティアの人にクマザサを切っておいて欲しかった」とMがボヤきながら出てきた。
ここはまだ登山道ではない。
(5)こんなに立派な道があるではないか
真っ直ぐ黒岩山に向かう道に出ると、俄然、足取りも軽くなった。
初夏の山は緑が鮮やかで輝いていた。
だが、ミヤマキリシマらしき彩りはまだ見えなかった。
Mにそう言うと、「ほら、あそこにありますよ」と指をさす。
「どこ」「ほら、あそこ」。
Mには私に見えないものが見えているようだった。

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(6)思ったよりタフなM
坂道にかかっていたが、依然、Mはマスクを外さず登っていた。
一見、勇ましく登っていたが、実際どうだったのだろうか。
(7)阿蘇の根子岳が見えた
お釈迦様が仰向けに寝ているような姿の根子岳が、霞んで見えた。
山ではしきりに、ウグイスが鳴いていた。

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(8)黒岩山の山頂部に到着
麓から、20分程で山頂に着いた。
いつの間にか、Mは、マスクを外していた。
そして、新鮮な空気を吸ったせいだと思うけど、「あ~、気持ちのいい風、山の香りがする、やっぱり私、自然の中にいると安心する、気持ちいい!」などと、熱く語り、うなずいていた。
改めて何のためにマスクをしていたのかと聞きたくなった。
(9)頂上に到着
登ってきた山頂の広い場所から、さらに緩やかに下り、また登ると、その先に頂上の表示板がある。
高い所の嫌いなMが岩に寄りかかりピースサイン。
今日は、ここから”大崩れ辻”までの無難なコースを歩く。

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(10)裏側の山も美しい
登ってきた牧ノ戸峠と逆の方向に、八丁原地熱発電所方面の山が見える。
遠くは、玖珠の万年山や、そのずっと奥は、英彦山あたりになるのだろう。
(11)黒岩山から泉水山へ向かう
”大辻崩れ”へは、泉水山への道を通り、途中から分かれていく。
ここは、最初の分岐点だ。
空は、暑さを和らげてくれるかのように、薄雲が広がっていた。

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(12)枯れ木のように立ち並ぶ木
不揃いに乱立した木と、空の雲が印象的で何枚か写真を撮る
木の奥に見える山の向こう側が、”大崩れ辻”となる。
(13)1456ピーク岩
前回来た時は、ここまでの道中に、たくさんのミヤマキリシマが咲いていたのだが、今年は、咲き終わったのか咲く前なのかわからないが、花の付いていないものが多かった。
目の先には、行く手を阻むような岩山が見えてきた。
名所、ピーク岩だ。

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(14)岩山の上から爽快な眺め
ここから先が特に見晴らしのいい尾根となり、空中散歩と言う言葉が、ぴったりの場所だ。
高所恐怖症のMは上に立たず、下から写真を撮ってくれた。
高い所が嫌いなのにどうして登山なんぞするのかと聞きたくもなったが、『地に足が付いていれば、高さはわからないのだから、登山は大丈夫なのだ』と自問自答で終わった。
道端に、可憐な春リンドウが咲いていた。
(15)やはり花があると山が違って見える
岩山から先に進むと、九重連山が見渡せる眺望のいい尾根道となった。
そして、木の茂みを抜けて下りた所に、ミヤマキリシマの群生があった。
群生なので、いくつかミヤマキリシマの花が見られたが、半数以上が枯れたような状態だった。
向こう側が黒岩山だ。

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(16)”大崩れ辻別れ”、手前の土手
群生の先にこの土手があり、この先に”大崩れ辻別れ”がある。
泉水山は右手となる。
”大崩れ辻”は、正面の山の裏側だ。
(17)山の麓を回り込む道なき道
”大辻崩れ別れ”、から左手に回り込むと、一面、クマザサの道が広がる。
山を回り込む方角なので迷うことはなかった。
目を凝らすと、うっすら道が見える。

(17)

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(18)樹林帯に入る
クマザサの草原から一変して樹林帯となる。
サルスベリのようなつるつるの木の林を通る。
見ようによっては生き物のような形をしていて、Mが声をかけられているように見えた。
(19)樹林帯が深くなる
先へ進んでいると、後ろからMの呼ぶ声。
「どこですか?」
姿が見える所まで戻るがしばらくすると、また、呼んでいる。
前を歩くかと尋ねるが、道がわからないと言う。
足場の深くなってる所も『高い所が怖い』という状態のようで、超スローで進んでいた。
ここは、シャクナゲの木が多く、いくつかまだ花が残っていた。

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(20)頂上に到着
この山の上に”大崩れ辻”の表示板がある。
ここでも斜面に見えるミヤマキリシマは、ほとんど花が咲いていなかった。
(21)”大崩れ辻”下
場所によっては、咲いている所もある。
これだけ咲いていれば、今年もミヤマキリシマの花を見れてよかったと思う。
花付きのいい年、良くない年とあるだろうけど、ゼロではない。
来れば感動する場所がきっとあるはずだ。

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(22)花の間で昼食タイム
他にも登山者が何人か来ていたが、前回に比べ、少なかった。
花が少ない情報が流れていたのかもしれない。
考えようによっては、人でごった返すより、いいのかもしれない。
花園は探せばあるのだから。
Mにもらった夏みかんの砂糖漬けが、甘酸っぱくて美味しかった。
(23)黒岩山に戻る
途中、道に迷うも、何とか軌道修正し、いつものことだと笑い飛ばしながら歩いて来た。
ピーク岩に差し掛かった時には、先を行くMに、まわり道を教えようと急いだけれど、さっさと岩をよじ登り、越えていく姿に感心しながら、追いついた。
Mに話すと、「先に教えといてください!」と口を尖らせた。結果オーライなのに。
疲労もなく、黒岩山に戻ってきた。 
 
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(24)
(24)体調不良者の蘇生現場に遭遇
黒岩山山頂と下山道の分岐点の写真を撮ろうとカメラを向けたが何人かの人だかりが見えたので、仕方なく方角を変えて左の写真を撮った。
そして、近づくと、ただならぬ状況が目に入った。
そこでは、倒れている登山者を二人の女性が蘇生していた。人工呼吸だ。
倒れた男性は、高齢で白髪頭。しかも顔は蒼白だった。
離れて立っている男性に状況を聞くと、既に救急ヘリを呼んでいた。
(25)牧ノ戸峠駐車場に到着
下山すると、駐車場には救急車と消防車が来ていて、何事かと集まった人間でいっぱいだった。
やがてヘリが黒岩山の上空に到着すると、みんな、固唾をのんで救助活動の様子を眺めた。
3、40分後、ヘリが患者と職員を吊り上げ、遠くに去って行った。
それを皮ぎりに、群衆もちりぢりに解散していった。
私たちも腰を上げて帰路についた。

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(26)
(26)帰り、あわや衝突か!
不穏な事は、続くもので、帰り、耶馬渓の狭いカーブで、センターラインぎりぎりの対向車が現われ、多分接触したと思った。
通り過ぎて何事もなかったことを知り、その後無性に腹が立った。
先ほどの車に対して、Mと二人でののしり合いながら気を晴らした。
これからは、自分の運転だけでなく、もらい事故を避ける運転にも心がけようと思った。

 最後に
当初、三人で、5月19日、20日の一泊久住登山を予定していたが、天候不良の為、延期した。
今回、ミヤマキリシマの花が咲く時期を見計らって、Uからの連絡を待っていたが、連絡がなく、Mとの二人登山となった。
黒岩山は、一度登っていたので、特に心配することなく、気楽な登山だった。
と言うより、前回、ハードだった泉水山縦断をやめ、花のきれいな場所だけの楽勝コースに決めた。
今回行ったコースは、花あり、岩あり、眺めよしの家族にもおすすめのコースだった。
次回は、一泊で行ける、少し遠目の、まだ行った事のない山を見つけて登りたいと思っている。
今回、救難作業を目の当たりにして、体調管理の大切さを改めて肝に銘じた。
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