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2024年6月5日 (水曜日)
【コース】
牧ノ戸峠(9:45) ~ 沓掛山(10:15) ~ 扇ヶ鼻分かれ(11:35) ~ 扇ヶ鼻中腹(11:45)  ~ 昼食(12:25) ~ 扇ヶ鼻頂上(12:35) ~ 扇ヶ鼻分かれ(13:05) ~ 沓掛山(14:05) ~ 牧ノ戸峠(14:35)

(1)牧ノ戸峠の風物詩、『大混雑!』

九重のミヤマキリシマ人気は今年も衰えを知らず、駐車場はもちろん、路肩の“停められそうな場所”という場所まで車で埋め尽くされていた。
北九州を朝6時に出発し、いつもより早めに着いたつもりだったが、現地に到着してみればすでにこの混雑ぶり。あらためて、その人気の高さを思い知らされる光景だった。


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(2)新メンバーでの登山

今日は会社の同期会に集まった友人に声を掛け、新しいメンバーで登ることになった。
男性のTは登山経験こそあるものの、かなり長いブランクがあるという。
一方、女性のKは登山は初めてだが、日頃からヨガをしているらしく、体を動かすことには自信があるようだ。

(3)ゆっくり休みながらをモットーに出発

「目指すは扇ヶ鼻(おおぎがはな)だけれど、もし疲れが強く出たら沓掛山(くつかけやま)までにしておこう」――そんなゆるい目標を掲げて、私たちは歩き始めた。

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(4)展望台に到着

空も山も美しい。
星生山や三俣山の斜面は一面ピンクに染まり、まるで春そのものが山肌を覆っているようだ。
澄み切った無限の空が頭上に広がり、胸の奥から解放感が湧き上がる。

(5)沓掛山からの眺望も素晴らしい

ここまでは激しい疲労もなく順調に歩けている。
この調子なら、この先も問題なく進めそうだ。

Tは高校の同級生で、会社も同じ、さらには下宿先まで一緒だった仲だ。
あの頃は毎日のように一緒に飲み、語り合った友人でもある。
しかし転勤をきっかけに自然と距離ができ、今回の同期会で久しぶりに顔を合わせたばかりだった。


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(6)Tのエスコートで岩を下る

沓掛山を過ぎると、ロープやはしごが設置された岩場の下りに差しかかる。
Kは入社して間もない頃、一緒に歌声サークルを立ち上げた仲間で、当時はよく顔を合わせていた。
しかしTと同じく転勤を機に交流が途絶え、今回の同期会で久しぶりの再会となった。

(7)沓掛山の先に見える高原の道

気温はおよそ15〜16度。
日差しはあるものの、風はひんやりとして心地よく、まさに絶好の登山日和だ。
ウグイスのさえずりに混じって、遠くからカッコウの太い声が山に響き渡る。
そんな自然の音に包まれながら歩いていると、二人から「登山もいいね!」という弾んだ声が聞こえてきた。


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(7)ツクシドウダン

(7)ミヤマキリシマ

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(8)扇ヶ鼻分かれ

目的地はもう目前だ。
ゆっくり歩いてきたおかげで、Kもまだ余裕がありそうだ。
それに、この景色を前にすれば疲れなんて一気に吹き飛んでしまう。

ちょうどそのとき、別の登山者が「あっ!英彦山が見える!」と声を上げた。
Tが「どの山?」と尋ね、Kも「どっちの方?」と続く。
地図アプリを確認しながら、私は「あれだ」と指さした。

(9)扇ヶ鼻中腹で昼食タイム

ミヤマキリシマを守るためだろう、登山道はロープで丁寧に仕切られていた。
広くはないスペースだが、ここから眺める景色がいちばん素晴らしい。
足元にはピンクの花が広がり、まるで小さなお花畑の中に立っているようだ。

敷物を広げて昼食にすることにした。
私はコンロに火をつけ、お湯を沸かす。
手製のお茶パックを二人に渡し、お湯を注ぐと、どうやらパックの茶葉が少しはみ出していたらしい。
Tはカップにかぶせた蓋の小さな穴から、Kにもらった紙コップへそっと移し替えて飲んでいた。

そんな様子を見ながら、Kが「食べたら頂上まで登れると思う」と頼もしい声を上げる。


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(10)右端が久住山
(10)ピークからの眺望

昼食を終えて扇ヶ鼻を目指し歩き出したものの、Kが足の痛みを訴え、この場所で待つと言い出した。
私はTに、Kと一緒にここで休んでいてほしいと頼み、ひとりで頂上を目指すことにした。

頂上に立つと、阿蘇山や久住山まで見渡せる雄大な眺望が広がっていた。
ただ、ミヤマキリシマはほとんど咲いていない。
昨年の害虫被害で花芽が少ないと聞いてはいたが、実際に目にするとやはり寂しさが残る。

何人かの登山者が山頂で食事をしていたが、あの中腹で昼食をとったのは正解だったと改めて思った。


(10)西千里ヶ浜方面

(10)阿蘇方面
(11)扇ヶ鼻分岐まで戻る

二人を待たせていると思い、急いで戻ったのだが姿が見えない。
「先に下り始めたのだろう」と思いながら道を下っていく。

すれ違う登山者の顔を「あれかな」と覗き込みつつ進む。
実は二人と別れる前にも、Kと勘違いしてまったく別の登山者に声を掛けてしまったばかりだ。
似た顔の人が多く、そんなことを繰り返しているうちに、気づけば分岐点を通り過ぎ、久住山方面へと進んでいた。

そのとき、LINEに「今、扇ヶ鼻にいます」とメッセージが届いた。
「えっ?上?」


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   (12)待つ間、景色を眺める

Tの話では、最初はここで待つつもりだったものの、Kが急に頂上を目指して歩き出したため、自分も慌ててついて行ったのだという。
山頂で会えなかったのは、私がもう一つ先のピークにいたせいで、ちょうどすれ違ってしまったらしい。

Kも休んだことで体力が戻り、「ここまで来たんだから」と奮起したのだろう。
そう思うと、その行動力が頼もしく感じられた。

それにしても、私の登山は毎回なにかしらのアクシデントが起きる。
もう慣れっこになってしまった自分に、思わず苦笑いする。

   
(13)無事に沓掛山へ戻る

Kに「あと何分ぐらいかかる?」と聞かれ、私はいつものように少し短めに答えた。
疲れが出てきたのだろうと思ったが、Kの足取りは意外なほどしっかりしていた。

沓掛山に着いた時は、もう下山したかのような安心感が広がった。
ふと見ると、ここから望める山々の名前が刻まれた石碑が立っている。

(星生山、久住山、国見山、根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、往生岳)

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(14)無事、帰還!

Kは達成感に満ちた笑顔で到着した。
Tは相変わらずのポーカーフェイスだが、その歩きぶりには確かな安堵がにじんでいた。

帰り道、Kが「着いたらソフトクリーム食べようね」と言っていたものの、財布は車の中。
するとTが「あるよ」と持ち合わせを出してくれ、私たちにごちそうしてくれた。

Tに礼を伝え、「次は紅葉かな?」と次の再会を楽しみにしながら、それぞれ家路へと向かった。


 
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