2020年6月8日(月曜)
【コース】
長者原(7:40)~自然遊歩道~ 牧ノ戸峠(8:45) ~ 黒岩山(9:30) ~ 大崩ノ辻分岐(10:20)~ 大崩ノ辻(10:40) ~ 上泉水山(11:40) ~ 下泉水山付近(12:10) ~ 食事休憩(15分) ~ 長者原(13:00) |
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(1)長者原に到着する。
『ミヤマキリシマ見頃!』の情報を聞きながら、コロナのせいで来れずにいたが、少しずつ落ち着き始めた頃合いを見て、一人、久住へ来た。
今日は、長者原から自然遊歩道を通って牧ノ戸峠を目指し、黒岩山から泉水山を周遊するコースだ。
駐車場の辺りは、慌ただしく準備を整える登山者で溢れ、中にはコーヒーを飲みながら、出発前の一服を楽しむ人もいた。
空気は冷たく絶好の登山日和だ。 |
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(2)牧ノ戸峠に向かって歩道を歩く
長者原から牧ノ戸峠まで、車道だと7kmだが、遊歩道だと3.5kmと近くなるのが有難い。
歩きだすと、火山特有のイオウの匂いが鼻を衝く。
どちらかと言えばいやな匂のこの道も、久住の香りと思えば、足取りも軽くなる。
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(3)木漏れ日の中、先へと延びる遊歩道
新緑の木の中を、一本の道が続いている。
まだ、人は誰もいない。
一人で歩くのが申し訳なく思えて、MやUの姿が頭をよぎる。
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(4)車道からの分かれ道
車道と並走して走る遊歩道も、ここから分離する。
車道は大きくカーブに入り大曲を通って牧ノ戸峠へ向かう。
遊歩道は、直線コースとなり、車道の半分の距離で牧ノ戸峠に着く。 |
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(5)牧ノ戸峠、1kmの看板を過ぎる
程よい冷気につつまれた林の中は快適だ。
この辺りには、ユウレイタケと言う異名をもつギンリョウソウがあるのだが、見当たらない。
シャクナゲの咲く頃に見られる花なので、もう時期は過ぎたのかもしれない。 |
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(6)牧ノ戸峠に到着
ゆっくりと歩いてきたので、所要時間50分の所、1時間かかった。
牧ノ戸峠の駐車場は、いっぱいだった。
だが、例年だと入り切れない車が長い列を作ってごった返しになるのだが、今日はあふれる程の車はなかった。
やはり、コロナの影響だろうか。
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(7)牧ノ戸峠登山口
せっかくなので、登山口を見に車道を渡った。
一昨年ここから中岳に三人で登り、満開の花に感激したことを思い出す。
トイレに行くと工事中で仮設トイレがあった。
用を足して出ると、なにやらもめていた。
大柄な一人の登山者が、強い口調で工事者に「どうして、この時期に仮設にするのか!」と大声で怒鳴っていた。
工事者もあらぬ非難に腹を立てた様子で、あわや一触即発の状態だったが、登山仲間が男を止めた。
準備体操をしていたグループも唖然として見ていた。
みんな筋違いの抗議に呆れていたと思う。
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(8)黒岩山へ向かう
再び車道を渡り、遊歩道の右側にある黒岩山の登山道に入った。
こちら側は、人も少なかった。
歩いて行くと、大きなコンクリート作りの休憩所で、ルートを尋ねられた。
年配の男性だったが、登るのをやめようかと悩んでいる様子だった。
是非、登るべきだと言って先に進んだ。 |
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(9)久住連山が見えて来た
九重連山の麓の花は終わっていたが、星生山の上の方では、斜面がピンク色に染まっていた。
その奥にあるイオウ山の煙が見えた。
晴れ渡った空に九重の山々が一段と映えて見える。 |
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(10)黒岩山山頂に到着
山頂は広い平原になっていて、その奥に一段高くなった岩山がある。
ここからは三百六十度見渡せた。
二名の先客が降りて行った。 |
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(11)立ちはだかるピーク(小山)
黒岩山から泉水山への分岐を進むと、道の真ん中に、木の生い茂るピークが見えて来た。
近づくと、岩山で、間に這い上がれる道がある。
登って行き、上に立つと、目のくらむような高さで、久住連山がさらに良く見えた。
ただ、写真ではカスミに煙ってうまく撮れなく、実像を頭に焼き付けた。 |
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(12)ピンクに染まる星生山
山を遠くから眺めるのも悪くない。
近くからでは見えない景色も広く見渡すことが出来る。
この道を歩くことが『空中散歩』と言われる所以がよくわかる。 |
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(13)ピーク先の尾根道から絶景が続いた。
ここからは、長者原から九重連山が一望できた。
一番奥には薄くピンクに染まった平治岳も見える。
雲の上にいるような気分で、しばし景色を楽しんだ。
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(14)大崩の辻分岐より振り返る
花を見ながら歩いて来たが、振り返るとまた美しい風景があった。
右側に見えるピークの頂上で登山者達が手を高く上げて戯れていた。
分岐点に着き、泉水山は後回しにして、まずは、大崩の辻(おおくえのつじ)を目指した。
そこもミヤマキリシマの景勝地で黒岩山の見所として有名な場所だ。 |
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(15)大崩の辻に到着
やや見頃を過ぎたようだったが、来る途中の斜面には、まだびっしりと花が咲いていた。
先客が二人居り、下には十数人の登山者が見えた。
眺望はよく、眼下には地熱発電所があり、近くに涌蓋山も見える。
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(16)上泉水山への尾根
大崩の辻から、シャクナゲの原生林を登ると見晴らしのいい尾根に出た。
ここには見頃のミヤマキリシマが沢山咲いていた。
数人の登山者とすれ違い、その中の半ズボンの若者から大崩の辻の方向を尋ねられた。
答えたが、尾根からだと原生林への入り口が分かりづらいのではないかと心配だった。 |
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(17)尾根からの急斜面
尾根からの下りは見通しも良く難なく降りたが、別の道から降りて来た二人の登山者から「近道があったんですね!」と声を掛けられた。
多分、二人は景色に見とれて崖よりの道を降りて来たのだと思う。 |
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(17)先に見える上泉水山の頂上
上泉水山は、尾根から下に向かい、また登った所に頂上がある。
だから、この尾根からずっと先の頂上までが上泉水山になる。
その頂上へ向かう道は複数あり、特に一番低い所は木が茂っていて迷いやすい。
赤いテープを目印に歩かないと、さまようことになる。 |
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(18)上泉水山頂上
標識は、道沿いにあった。
これまでに、多くの美しい景色を目にして来たので、ここは単なる通過地点となった。
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(19)下泉水山を目指す
上泉水山を過ぎると、ロープが張られた急傾斜の道となっていた。
下り道が結構長く続き、下泉水山と思われるあたりは少し薄暗い程の林の中だった。
林の中を歩いて行くと蝉らしき虫の声が聞こえるので木の上を探したが見つけられなかった。
『下泉水山の頂上への登り口が分かりづらい』と聞いていたが、その通りで、いつのまにか気付かないうちに通り過ぎていた。 |
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(20)長者原への道
林の中から突然視野が広がり、また美しい景色が現れた。
上泉水山からずっと下り坂を降りて来たが、この先もさらに下りが続いている。
牧ノ戸峠からのコースで良かったと思った。
お腹もすきここで昼食とした。
何人かの登山者が通り過ぎて行った。 |
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最後に
初めてのコースだったが、九重連山を離れてこれ程素晴らしい景色を見ることが出来るとは、嬉しい予想外だった。
今回は、コロナ騒動の最中でもあり、簡易なコースで早々に歩いて帰宅しようと思ったのだが、歩いて見れば本格的な距離のコースだった。
次に来るとしたら、牧ノ戸峠に車を停め、黒岩山から大崩の辻に行き、上泉水山の尾根を回って戻るコースでもいいなと思った。
これは、ミヤマキシマを見て空中散歩を楽しむことを主眼にした、いいとこ取りの短縮コースになる。その分ゆっくりと回ることが出来る。
下山後、すぐ帰路に着き、自宅には午後4時半に到着し、あまりの早さに家族を驚かせた。 |