2018年11月13日(火曜)
コース:map
夏山登山口(10:50) ~ 行者別れ(12:15) ~ 頂上弥山(13:50) ~ 業者別れ(15:20)~ 夏山登山口(16:35) |
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紅葉シーズンの大山へ到着(1)
大山は、鳥取県のシンボルとされる日本百名山だ。
この日、車中から、雲に覆われた大山を見て、翌日への延期も覚悟し、山へ向かった。
二人は、「ここまで来たのだから、合羽着てでも登りたい!」と、登る気満々だった。
近づけば、道には赤く色づいた落ち葉が見え、山の木々も紅葉で彩られていた。
問題は天気だ。
山の観光案内所へ着いた時、雨は本降りとなっていた。
係の人へ山の状況を聞くが、的確なアドバイスはなかった。
二人が、窓の外を眺めながら「雨のおかげで、落ち葉が一段と綺麗に見えるね」と、ポジティブな言葉を交わすうちに雨が小康状態となって来た。
『山からのゴーサインだ!』と勝手に判断。
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弁当買って、登山開始(2)
明日の延期も考え、弁当を買わずに来たので、ポプラを目指し後戻りした。
ロスタイム30分。
雨は止み、予報では、昼から回復に変わっていたが、いつ降ってもおかしくない空模様だった。
Uの、晴れ女、健在、を喜ぶ気分にはまだなれなかった。
MとUが「雨具いりますかね?」と、まさかの質問をした。
Y「当たり前だろ!さっきまで降ってたのに!」と言うと、二人共、口をそろえて「この服、少々の水は弾くんですけど」とブツブツ言いながら面倒くさそうに雨具をリュックへ入れた。
見ると、Mはポンチョ、Uは上着しか持っていない。
ここに来る前に『合羽、来てでも登る』と言ってた合羽がそれか・・と、唖然となる。
経験に勝る学習はないと思い、とにかく、出発した。 |
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初心者向けのコースを行く(3)
南光河原駐車場は、大山寺橋のすぐ横にある無料の駐車場だった。
他にも駐車場の看板があったが、ここが登山口に一番近かった。
登山口には、一、二分で着く。
標高767mの大山寺橋から下を見下ろすと、境港方面の海が見えるのだが、今日は真っ白で何も見えなかった。
それでも、店の立ち並ぶ大山寺通りには、沢山の観光客が来ていた。 |
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案内板の立った十字路を通る。(4)
登山口を登ると少しして十字路がある。
左は南光河原で山から流れる阿弥陀川に出る。
右は、横手道となっている。
そちらは大山の麓を歩けるブナの森コースだ。
その道沿いに妖怪天井画で有名な圓流院がある。
絵は境港出身の水木しげるさんが描いたものだった。
私たちは、真っすぐ上へ向かった。 |
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紅葉も終わりに近づき、落ち葉が道を彩る。 |
落ち着いた秋の景色。 |
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大山寺阿弥陀堂横を通過する。(7)
少し歩くと、右手に大山寺阿弥陀堂が見えた。
阿弥陀堂は、平安初期に建てられ、室町末期に現在の場所へ再建されたものらしい。
今でも座禅体験の寺として人気らしい。
阿弥陀堂の前に鮮やかなモミジが見え、二人の男女が、カメラを持って向かって行った。
ここは寄り道せずに、私たちは先へ進んだ。 |
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段々と道の傾斜が増してきた。(8)
阿弥陀堂を過ぎて少し歩いた頃から、段々と急な坂道となる。
有難いことに、道はずっと整備されていて、標識も頻繁にある。
五合目までがなかなかたどり着けず、Uから疑の声が出た。
「道、間違ってません。ずっと同じ所を歩いているみたいですよ!」
Y「迷うはずないだろ、一本道だから」。
反論なし。
愚痴を言いたいだけのようだった。 |
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五合目を過ぎ、業者別れに到着 (9)
雨は降っていないが、薄い霧が、体を濡らす。
二人が、ないよりましな雨具を取り出して着始めた。
寒そうだ。雨具は防寒具にもなる事を学んだと思う。
何人かの登山者とすれ違った。
Y「上の方、どんなですか?」
登山者「ここほどガスはかかってませんよ!」
有難い言葉に気をよくするが、後でここと変わらないことを知る。 |
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六合目、避難小屋到着 |
避難小屋で一休み「ビスケット食べます!」 |
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更に、急こう配の道となる。(10)
落石防止の為、ワイヤーで石を固定していた。
開山から1300年という古い歴史を持つだけあって、登山道は隅々まで整備が行き届いていた。
滑りやすくなった階段を慎重に歩いた。
MとYは既に一度ずつ転んでいた。
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やっとなだらかな道となる!(11)
かなり険しい道を登ると、八合目の看板があり、そこから、なだらかな道となる。
M「何も見えないけど、頂上近いんですよね!」
Y「もう、すぐそこだよ!」
U「出ましたね、Yさんのアバウト発言!」
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なだらかな道の先は板張りの道だ!(12)
これまで、整備された道に感謝しつつ登ってきたが、ここからは、さらに行き届いた、板張りの道となった。
関係者の方に感謝したい。
二人は、調子に乗ってペースを早めていた。
もう、姿が見えなくなった。
多分、寒さで、今は早く頂上について、終らせたいだけだと思う。
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石室との分岐。これより頂上まで200mの標識
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石室(いしむろ)は、大正9年に夏山登山道が完成した翌年、避暑用として地元の人が作ったものだそうだ。
今でもここで神事が行われているらしい。
二人共、とっとと先へ進んで行ったので、石室の説明も見てないだろう。
ここは、真っ直ぐ、頂上へ向かった。 |
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やったー!頂上だ!(14)
頂上の近くに、避難小屋があったが、そこには寄らず、まずは本日最大の目標である頂上へ立つことにした。
霧の深い日に撮った、その辺の公園のような写真だけど、ここがまぎれもなく大山山頂である。 |
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避難小屋でやっと集合写真(15)
この避難小屋には、店も有り、今は閉まっているが、10月まで店員さんがいたらしい。
二階への上り口には、土足厳禁という張り紙が有り、宿泊も可能なようだ。
部屋はきれいに掃除されていてトイレもある。壁には、この小屋を建てる為に使用したヘリコプターの写真が飾っていた。 |
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今日、初めての温かい日の光だ!(16)
山を降りると、日が射してきた。
太陽のありがたさが身に染みた。
登りとはまた違う落ち葉の色が美しかった。 |
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無事、登山口まで帰ってきた!(17)
きつい体験をすれば、平凡な毎日が新鮮に見える・・・と誰かが言っていた。
今日は、念願の大山に登れて大満足だったが、Uが水を差すように、「もう半日早く晴れ間が出ていたら良かったのに!」と恨めしそうに空を見上げた。
実は私も同感だった。
Mが透かさず「明日は晴れそうよ!」と、もう気持ちを切り替えていた。 |
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翌日、出雲大社へ参拝した。 |
夕暮れ時、萩の海に見事な光芒が射していた。 |
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最後に
今回の登山は、長距離走行の後、悪天候の山へ登るという、ちょっと無謀と言えるような計画となったが、ここまで来たからには、山頂に立ちたかった。
限られた日程で山登りをする以上、このくらいの苦労は覚悟しなければならないはずだ。
登山用品は、高額なものが多く、つい割安の品物を探してしまうが、何度も買わないので、始めから品質の良い物を買っておく方が、長い目で見れば、得だと思う。
二人もさっそくしっかりした雨具を買うと言っていた。
また、いつの日か天候を見て、ふらりと来て、大山に登ってみたいものだ。
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