トップ>活動報告>万年山

 
2024年5月20日 (月曜日)
【コース】
吉武台(よしぶだい)登山口(10:20)~ 避難小屋(10:50) ~ 花畑分岐1(11:10) ~ ハナグリ登山口(11:40) ~ 花畑分岐2(12:00) ~ 花畑(12:05) ~ 昼食(13:05) ~ ハナグリ登山口(13:25) ~ 万年山頂上(14:30) ~ 避難小屋(14:40) ~ 吉武台登山口(15:05)

(1)駐車場は満車

北九州を7時に出発し、麓からは一台の車ともすれ違わずに上まで登ってきた。ところが、着いてみると駐車場はまさかの満車。それでも前回とは違い、路肩のあちこちに空きスペースがあり、慌てるほどではない。

気になったのは、入口に立つ二人の姿。もしかして入山料の徴収だろうか。Uが偵察に向かい、戻ってきて「一人500円だそうです」と報告してくれた。


(1)

(2)
(2)お菓子片手にポーズをとる

車の中で小銭を探していると、Uが「私、出します!」と気前よく申し出てくれた。
(ついに何か悟りでも開いたのだろうか?)

Uが受付で入山料を支払うと、「万年元気」と書かれたお菓子を手渡された。ところがその場を離れるやいなや、Uは「お菓子はいらないから入山料を下げてほしい!」とぼやく。
(やはり悟りはまだ遠いらしい)

気になって「万年元気」を調べてみると、慈恩の滝から5kmほど山手に入った場所にある「名水茶屋」で販売されているらしい。正式名称は「万年元気豆腐」で、一個180円。食べてみると、ほのかな甘みがあってなかなか美味しかった。

(3)牧場へ向かうゆるい坂

新緑がまぶしい坂道を進む。
今日はMが参加できなかったため、Uと二人での登山だ。

「U、リュックが右に片寄ってるぞ」
「やっぱりそう見えます? 片方の肩が痛む時があるんです」
「ほら、写真見せてやる」
「あ、本当ですね。直さないと」


(3)

(4)
(4)久住があんな近くに!

振り返ると、霞の向こうに久住の三俣山、硫黄山、泉水山がうっすらと浮かんでいる。
今日は思いがけず晴れたが、長期予報ではずっと雨続きのはずだった。日程変更も覚悟していたところ、数日前になって急に晴れ予報へと変わったのだ。

しかも薄い雲が広がり、日差しは柔らかい。
日陰の少ない万年山を歩くには、これ以上ないほどの好条件だった。

(5)『草地立入禁止』の立て札!

牧場に入り、少し歩いたところで赤字の目立つ立て札が目に入った。
『家畜伝染病の予防の為、ご協力下さい』と書かれている。

牧草に入った人の服を介して、牛や馬に病気がうつる可能性があるとは知らなかった。
思わぬところに、牧場ならではのリスクが潜んでいるものだ。


(5)

(6)
(6)一本の道

5月のさわやかな風を「薫風」という。
いま、その薫風の中を歩いている。
藪の奥からはウグイスの声が響き、
なんとも春らしい、のどかな風景が広がっていた。

(7)小花畑が見えてきた!

時期的にまだ早いかと思っていたが、花は見事に満開だった。
前回訪れたときも満開で、あれからもう5年が経つ。
そのときは25日だったが、今日は20日。
やはり少しずつ開花が早まっているのだろうか、そんな気がした。

Uは夢中になって写真を撮っている。
その姿を見ていると、こちらまで嬉しくなるような春のひとときだ。


(7)

(8)
(8)足元にはアザミの花

野道ではミヤマキリシマがまず目を引くが、足元にも鮮やかな花が咲いている。
まだ蕾の多いアザミだ。アザミには春と秋に咲く種類があり、春に咲くものはノアザミと呼ばれる。

(9)万年山の上部が正面に!

確かに、ここは見事なまでに平らだ。
テーブルマウンテンといえばギアナ高地が有名だが、規模こそ違えど、『失われた世界』に描かれた未知の台地を思わせる。万年山の上にも、どこか別世界のような景色が広がっているのでは――そんな好奇心が湧いてくる。

今日のルートは前回と同じ。大花畑を眺めたあと、ハナグリ登山口から上部へ登り、再び戻ってくる周回コースだ。


(9)

(10)
(10)牧場の出口にある柵

ここにも看板が立っていた。
『鳥獣害対策の為、解放厳禁』と赤字で書かれている。

U字金具を外して柵を開け、通り抜けたらまた柵を閉じて金具を戻す。
その先には避難所とトイレがあり、水場もあるようだ。
キャンプもできそうな場所で、多分、星がきれいだろうなと想像してしまう。

(11)道端にもミヤマキリシマが

真っ直ぐ進めば山頂だが、私たちは右手の「大花畑」へと向かった。

(11)
 
(12)
 (12)白い花に目を奪われる

緑の中でひときわ白く浮かび上がる花がある。
コガクウツギだ。アジサイの仲間で、花びらのように見える部分はガクが変化したものだ。

   
 (13)無視してしまった花畑の看板・・

右手に花畑の看板が目に入った。
『花畑はもっと先のはずだが……新しい花畑でもできたのだろうか?』
そんな思い込みのまま、私たちは真っ直ぐ進んでしまった。

 
(13)
   

(14)
(14)再び見落とした花畑の看板・・

『ここにも新しい花畑ができたのだろうか?』
そう思い込んで、二度目もそのまま直進してしまった。
しかし、ハナグリ登山口が見えた瞬間、ようやく自分の誤りに気づく。
過信と注意力の欠如に、思わず肩を落とした。

「申し訳ない! Mがいたら“もう歩けません”って座り込んでしまうかもしれないね」
まわりくどい言い方でUに謝ると、
「山道でもないから大したことありませんよ!」
と、まるで神対応のような言葉が返ってきた。

……いや、冷静に考えれば、
“山でもないのにMが座り込むはずがない”と言っているだけなのだが、
悪いのは完全にこちら。
ここは百歩譲って、Uの優しさに感謝しておくことにした。

(15)大花畑に着いた!

今回も、この美しい光景に出会うことができた。
蕾がわずかに残る程度で、枯れた花はひとつもない。まさに見頃だ。

あちこちの花を眺めて歩いたあと、木陰に敷物を広げて昼食の場所を確保する。
今日はコンロを持ってきたので、お湯を沸かすことにした。私は評判の良い星野茶を用意してきた。

Uに「何か持ってきた?」と尋ねると、返ってきたのはどこか曖昧な答え。
「お茶を…コーヒーを…持ってこようと思ったのですが…」
結局、何も持ってきていなかった。

“思うだけではダメだ”と何度言ってもなかなか直らないのだが、
今日は朝の神対応に免じて、そっと流しておくことにした。


(15)

(15)

(15)

(16)
(16)ハナグリ登山口に着く

こちらにも料金徴収の係員が二人立っていた。
この場所のほうが花畑に近く、最近は利用者が増えているのだという。

(17)登った所に『山頂まで2.7km』の案内板

山頂といっても、道はほとんど起伏がない。
最初のピークが1034m、中央付近が1095m、そして頂上が1139m。
その穏やかな稜線を、2.7kmも散策しながら歩けるのだから嬉しい限りだ。


(17)

(18)
(18)釣鐘状の花

ドウダンツツジよりひとまわり大きいサラサドウダン。
花びらに入る赤い筋が更紗模様に似ていることから、この名が付いたという。
フウリンツツジとも呼ばれ、風に揺れる姿がまた可憐だ。

(19)道すがらミヤマキリシマがあちこちに!

クマザサの帯を抜け、視界がふっと開けたあたりからミヤマキリシマが姿を見せ始めた。
下の方より標高が高いせいか、花びらはどこか初々しく、咲き始めの瑞々しさが残っている。


(19)

(19)

(19)

(19)

(19)

(20)
(20)藪の奥にも思いがけない花園が

藪の切れ間から、静かに咲く色とりどりの花々が目に飛び込んできた。
風に揺れるたび、ひっそりとした場所で気丈に咲き誇るその生命力が、胸に響いてくる。

(21)やがて頂上に!

頂上では、テントを張ってじっくり写真を撮っている人の姿があった。
さっきまで表示板の前で自撮りをしていた男性が移動したので、Uと二人で記念写真を撮る。

花園だけを見て引き返す人も多いのかもしれないが、この時期にここまで来てこの景色を見逃すのは、あまりにももったいない。
見渡せば、九重連山までくっきりと見えている。


(21)

 最後に

前回の混雑が頭をよぎり、早めに北九州を出発した判断は正解だった。
万年山のミヤマキリシマ人気は相変わらず高く、平日にもかかわらず駐車場は満車になっていた。

滑り出しは順調で、このままスムーズにいくと思っていたのだが、またしても私の思い違いで道を誤ってしまった。
今回の過ちは登山者として致命的で、思い込みの恐ろしさを改めて痛感する。
山中であれば遭難してもおかしくない行動だった。
今後は、知っているつもりの道であっても必ず地図を確認することを肝に銘じたい。

そんな状況でも、普通なら文句のひとつも出そうな場面で、同行者は終始神対応だった。
その優しさに、ただただ感謝したい。

次回は、迷いに迷った中山仙境の話題から発展し、国東半島の山に登ろうという話になっている。
これからも健康管理に気を配り、体力づくりに励みながら、また新しい景色に出会いに行きたい。

 トップ