中山仙境は、豊後高田市夷に位置し、広い意味では夷谷(えびすだに)と呼ばれる地域の一部を成している。夷谷は東夷・西夷・中山仙境の三つのエリアから構成され、国東半島を象徴する景勝地として知られている。
この一帯は、百数十万年前に両子山(ふたごさん)の噴出物が堆積し、長い年月の風雨によって削られたことで、複雑で鋭い岩峰群が形成された。なかでも中山仙境の尾根はノコギリの刃のように尖り、人々はその険しさから「大魔所(だいましょ)」と呼んで恐れたという。
当時は巨岩や巨木の根が谷を覆い、人が立ち入ることすら難しかったが、平安から鎌倉時代にかけて僧侶たちが修行場として開き、江戸時代以降は庶民の巡礼や行楽の地として親しまれるようになった。
夷谷の中央にそびえる中山仙境には、無明橋、やせ尾根、鎖場、高城など、スリルに富んだ尾根道が続き、変化に富んだ景観を楽しめる。
登山ルートは、夷耶馬農村公園駐車場に車を停め、車道沿いの竹田川を少し下った先、三差路にある前田登山口から入るのが一般的である。 |
大分県豊後高田市夷 |
高城:317m |
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